生物創薬研究室
【当研究室の説明】
当研究室ではヒトラクトフェリン (hLF)とヒト血清アルブミン (HSA)を融合したタンパク質「hLF-HSA」を開発しました。このタンパク質は抗腫瘍活性を示し、正常細胞には悪影響を与えないことが分かっています。また、hLF-HSAは損傷した脊髄の神経を成長を回復する機能があり、脊髄損傷により治療が困難とされている神経治療の糸口になる可能性があります。
研究室に所属した場合、hLF、HSA、hLF-HSAなどのタンパク質に注目し、新たな高分子製剤として応用できる可能性を模索する研究を行ってもらいます。
研究室には大きく3つのグループが存在し、それぞれのグループで研究を行っています。
【研究内容】
がん細胞、正常細胞を用いてhLF-HSAのもつ抗腫瘍活性メカニズムを調べる。
[特徴]
がん細胞の異常な増殖メカニズムや、細胞死が発生するメカニズムの知識を学びます。また、hLF-HSAのもつ抗腫瘍活性を詳細に分析し、抗がん剤としての可能性を切り開きます。研究室内で最も進んでいるテーマであり、研究テーマの適性を問わずに取り組むことができます。そのため、比較的テーマの引継ぎが楽なことや、とりつきやすさがあります。実験に使用するタンパク質 (hLF-HSA)は研究者が自分で作製し、実験に使っています。
[グループを代表するスキル]
たくさんの細胞や培地の種類を同時に検討
無菌操作による細胞培養
培養に使用する培地の調合
抗体の作製や模索
PCを用いた統計処理や画像処理
hLF-HSAなど研究に使うタンパク質の作製技術
取り組む課題によっては、多数の実験機材を使用
[特徴]
hLFやhLF-HSAを神経細胞に投与し、神経が回復するメカニズムを調べます。実験に使用する神経細胞は、鶏の胚子 (はいし)を解剖して取り出す必要があり、手先の器用さが必要であり、解剖に耐性のある人が必要という観点から、研究には適性が必要です。最近になって創成されたテーマであり分からないことも多く、未知の可能性が眠っています。
[グループを代表するスキル]
無菌操作による細胞培養
解剖技術
有精卵の管理 (解剖に適した胚を育てる必要がある)
PCを用いた統計処理や画像処理
[特徴]
hLFの抗腫瘍活性をもつアミノ酸配列だけを抜き出して作製したペプチドを新たな治療薬分子として使えないか研究しています。hLF-HSAよりも分子量が小さくなることで細胞に毒性を示しやすくなるメリットが考えられます。新しく始動したテーマであり、未解明な部分が多く、ほかのグループの内容両方の知識をかじる必要も場合によってあります。実験に使用するペプチドは外部発注したものを実験に使用していくことになります。
[グループを代表するスキル]
無菌操作による細胞培養
PCを用いた統計処理や画像処理
【当研究室が求める人物像】
【研究室訪問について】
連絡先
研究室番号;KE-413